習慣社長の成長戦略今週の心得

社長の成長戦略『今週の心得』第6話:売上は目的か?目標か?

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経営における目的は売上ではない

 

多くの経営者が社内の目標を掲げる時、“利益”ではなく“売上”を掲げます。企業が存続していくためには売上ではなく、利益を上げなければなりませんが、社内共通の指標として利益目標をあげても実際問題わかりづらいです。

 

すると、お客様から頂く“感謝の量”となる売上を社内の目標として掲げた方がわかりやすく、自然な流れということになります。

 

ところが、社内で「売上を上げろ!」と声高に言えばいうほど、企業本来の目的からズレてしまうのです。なぜなら、企業の目的は「売上を上げることではない」からです。企業にとって「売上を上げることは目標ではありますが、目的ではない」ということです。

 

ここで目的目標の定義・違いをはっきりさせておいた方が良いでしょう。目的は目指すところの最終到達点であり、抽象的な言葉で表現されるものです。そして、目標は目的に至るまでの通過点であり、具体的な数値で表現されるもの、言わば“道しるべ”です。

 

例えば、あるリフォーム会社の目的が「リフォームを通じて、地元地域の幸せな家庭づくりに貢献すること」だとしたら、目標は「10年後に年商◯億円を達成するために来期の年商は△億円を目指す」というような具合です。

 

上記を踏まえた上で、売上を上げることは目的か?目標か?ということを考えれば自ずと答えはおわかり頂けると思います。売上を上げることが目的化してしまうと、売上のためなら賞味期限を偽装して・・・という具合に昨今よくあるような、売上を上げるためなら何でもあり?の社風(価値観)になってしまいます。数値的な目標のみならず、今一度、企業の目的を明確にしなければなりません。

 

そして、もうひとつの問題、多くの中小企業が抱えている問題につながるのが、企業の目的が明確でないが故に起こること、経営理念が社内に浸透していないということです。

 

なぜ、経営理念が社内に浸透していなければならないのか?それは会社のミッション・ビジョン・バリューが共有されていない会社を表すからです。価値観の異なる多くの人の集合体が企業です。人が多くなればなるほど、企業の進むべき方向性をしっかりと示し、共通の価値観の元に統治しなくてはなりません。

 

企業の経営理念(ミッション・ビジョン・バリュー)については下記の動画を参考にしてください。

 

 

売上は大事です。誤解を恐れずに申し上げれば、売上が中小企業の全ての問題を解決すると言っても過言ではないでしょう。

 

しかしながら、売上が目的化されてしまった企業は行き詰まり、必ず市場から淘汰されてしまいます。その理由はお客様の立場になって考えてみれば明白です。

 

お客様の立場で考えた時に、売上を上げることを目的にしている企業と、ミッション・ビジョンを全うすることを目的としている企業、どちらを信用し、応援したくなるか?ということです。

 

100万円も1,000万円も同じ売上に違いはありませんが、この売上の持つ意味が目的なのか目標なのかで全く異なる道を歩む企業となってしまうということです。

 

目標は目的を達成するための“道しるべ”。道しるべは“道標”と書きます。まさに目的までの“道程”にある“標識”です。貴社は目的や経営理念が明確になっていますか?目標が目的化していませんか?