習慣社長の成長戦略今週の心得

社長の成長戦略『今週の心得』第69話:お客様をランク分けすると売上が上がる!

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成長企業は、お客様を格付けし、資源を適切に配分する。衰退企業は、お客様を格付けせず、資源を適当に配分する。

「今期は10億を目標にしました!」とは、B to Bの事業を展開する顧問先A社の社長。前期の実績は6億4千万弱。中長期経営計画でみると10億の目標は2年先の話。訊けば、社長から一方的に「降りてきた数字」ではなく、現場スタッフから上がってきた数字と突き合わせた上で、無理なく決定できたとのこと。

 

前期の6億4千万からすると、今期の10億はおよそ1.5倍以上。当然ながら何の根拠もなく「えいやっ!」で決定できる数字ではなく、簡単な目標でないことはすぐにわかります。なぜ、このような数字・目標が無理なく、現場と経営陣が一体となって掲げることができたのか?ひと言で言えば、「今まで見えなかったものが、見えるようになった=可視化できた」からです。ひとつ例を挙げましょう。

 

例えば、あなたの会社がルートセールスで何社かの得意先にワインを販売していたとしましょう。得意先を調べてみるとA社とB社が同額の100万円で、貴社における一番の得意先であることがわかりました。もし、あなたが営業を指揮する立場なら、どちらの得意先に注力するように指示を出しますか?

 

当然、これだけでは判断できません。そこで、一歩踏み込んで調べてみると、A社は月1,000万円分のワインを仕入れており、B社は月300万円分のワインを仕入れていることがわかりました。貴社にとっては同じ100万円という売上ですが、得意先から見た貴社における客内シェアはA社が10%、B社が約33%です。

 

さて、ここでもう一度先程の質問です。営業を指揮する立場として、あなたならA社とB社、どちらに注力するように指示を出しますか?実際に考えてみてください。顧問先様や講演会・セミナーなどで幾度となく同じ質問をさせて頂いた私の経験から言えば、ほとんどの経営者・営業マネジャーの方が「A社に注力する!」と回答されます。その理由を伺ってみると、「月額1,000万円仕入れているA社の方が伸びシロがある」というご意見です。

 

しかし、営業戦略の鉄則としてはA社でなく、B社に注力しなければなりません。繰り返しになりますが、「A社に注力した方が良い」ではなく、「B社に注力しなければならない!」のです。ここで挙げた事例の場合、その理由・現場における判断基準はは2つあります。下記の動画で解説してますので参考にしてください。

 

法人営業戦略の立て方考え方

動画の再生はこちら(成長戦略TV 第26回)

 

さて、経営者である貴方はどのように判断されたでしょうか?ここでは2つの判断基準を取り上げましたが、このような判断基準は30ほどあり、状況によって使い分けます。

 

その判断基準を知らないばかりに、現場を指揮する組織のトップと言えど、判断を誤り成果の出ない間違った戦略を取っている例が多く見受けられます。営業の現場が努力し頑張ってもどうにもならない領域、それが目的達成のためのシナリオづくりと最適な資源配分、つまり戦略です。

 

さて、冒頭のA社の話に戻すと、今までの営業会議が「自社の売上がいくらでした」「来月はいくらの売上になりそうです」…という類の営業担当者ごとの報告に終始していたのに対し、弊社オリジナルの「営業戦略マーケット資料」を活用した営業会議では、顧客ごとの需要と競合他社の売上・シェアなどがわかるので、自社が現在置かれているポジションを俯瞰して戦略的に見ることができるようになったのです。

 

この資料は、テリトリーとするマーケットの総需要と顧客ごとの需要、さらに競合他社の売上(顧客ごとの客内シェア)がわかるように作成されています。こうすることで、300社近くある顧客の中でも「X社においては自社の売上は高いものの、競合他社にも相当の売上・シェアを奪われている」というようなことがひと目でわかる資料です。

 

こうすることで限られた営業リソースを最適資源配分し、生産効率を上げることができます。具体的には顧客をランク分けし、「訪問すべき顧客」と「訪問すべきでない顧客」「訪問してはいけない顧客(電話・メール・FAXのみでの対応)」などです。

 

自社における営業の状況を俯瞰して見ることができるようになると様々なメリットがあります。絶大なメリットのひとつは、社長・営業マネジャーが営業部門の動きを全てを把握できるようになるという点です。30名規模の従業員数で営業マンが10名前後という中小企業であっても社長・営業部長が営業マンの動きを把握できていないというケースが大半ではないでしょうか。

 

営業とひと言で言っても、初訪からはじまり、ヒアリング・プレゼンテーション・クロージングなど様々なプロセスがあり、営業マンごとに得意不得意なプロセスがあります。

 

にも関わらず多くの場合、営業マンが個人商店と化していて、営業のプロセスにおける個人の得意不得意をカバーできるような体制になっていないのです。営業マンごとの得意不得意に合わせて、組織としてフォローしなければ数字は上がらないのです。

 

俯瞰して見ることができるメリットをもうひとつ挙げると、営業スタッフの主観のみを鵜呑みにして、判断を誤るというようなことがなるということです。顧客の状況・競合他社の状況・自社の体制を総合的にみて営業現場の舵を切ることができるようになります。

 

営業活動は情報収集活動であると言い換えることもできます。「情報なくして戦略なし、戦略なくして売上なし」なのです。貴社の日常の営業活動では、顧客・競合他社などの情報収集ができる「仕組み」がありますか?「競合他社に勝つ戦略」を立てるための情報収集活動になっていますか?